最近ヴェルタースオリジナルの消費量がハンパないです。
購買で売ってたので出来心とネタ的な意味で買ったんですけど、これがまたおいしいんですよ。
切らしたら悲しくなるくらい。
勉強していると血糖値が下がって頭くらくらしてくるので、糖分が欠かせないんです。
そこでヴェルタースオリジナルですよ。
ところで小説めいたものを、私も書こうとしたことがあります。きっと創作をやる人なら誰もが通る道だと思います。
アクエリアの第一部「STAR GAZER」はどうしてもRPGにできない内容だと思ったので、文章媒体が一番いいかなと思ったのです。
一応ゲーム製作サイトを名乗っているので、デジタルノベルみたいにしようかと思ったんですけど、結末が決まっている上、決して「眩しい未来が待ってるぜ!俺たちの戦いはこれからだ!」的な終わり方にはならないので、プレイアブルなものにできそうにないという。これじゃ打ち切りですね。
だからフツーに小説にしようと思ったんですけど、私に心の余裕がなくて無理でした。
何より私、読書量がどう考えても創作を趣味とする人間にあるまじき少なさなので、ボキャブラリーが全然ないのです。日記を読んでくださってる方や拙作のゲームをやってくださってる方は、その辺はもうご了解いただけてると思いますが。
でもせっかく書いたものをずっとお蔵入りにしておくのもなんなので、今まで書いた分を今日ブログに載せてしまおうと思います。うわっ恥ずかしい。
本当にちょっとしか書いていません。
なんと信じられないことにこの話、プロットがないんです。
結末は決まっているけれど、その結末に辿り着くまでいつまでも引き伸ばせるタイプの話になってしまっています。
ちゃんとまとめたほうがいいですよね。
簡潔でわかりやすく読みやすい文章が書けるようになりたいです。
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第一話 進化
照りつける夏の太陽が眩しく、熱い。夏の太陽と言っても、僕は夏しか知らない。この星には夏しかないから。昔は四季というものがあったらしいけれど、どんなものか想像もつかない。
「ラプンツェルの話を知っているか」
帰省のための荷物を抱えて2人で歩いていたら、突然、ウィードがそんなことを言い出した。
「知らないよ」
博学なウィードと違って、僕には教養がない。誇らしげに語ることでもないけれど。時間があれば、知識よりもお金を得るために使っていた。
「高い塔の上に、一人の娘が閉じ込められるんだ。魔女によってな。その塔には入口がないんだ。そしてある日、とある国の王子が、その塔へやってきた。しかし入口がなくては塔に入れない。王子はそこで立ち往生してしまった」
「それで、」
熱い日射しにイライラしていた僕は、ひどく不機嫌な声を出してしまった。太陽光線を吸ったアスファルトからも、熱気を感じる。いくらワイシャツとズボンだけの夏服でも、熱い。
「ラプンツェル、その娘の名だが」
ウィードは、僕の不機嫌なんて気にせず、話を続けている。
「その塔には窓がひとつだけあったんだ。ラプンツェルは、そのたった一つの窓からずっと王子を見下ろしていた」
ウィードは僕と違って、校則違反のポロシャツを着ている。色は白。僕はというと、学校指定の長袖のワイシャツを着ている。お金がなくて、これしか買えなかったから。
「ラプンツェルは、幽閉生活が長かったからな。髪がものすごく伸びていた。そこで彼女は、自分の髪で、地面に届くほどの長い三つ編みを作って、王子のもとまで垂らしたんだ。それは普段、魔女が塔に出入りするときに使っていたのと同じ方法だった」
太陽が雲に隠れた。少しだけ涼しくなった気がした。
「ふーん」
「興味なさそうだな」
ウィードの右目が覗き込んでくる。
彼は、常に医療用の眼帯で左目を覆っている。目への影響は僕にもあったけれど、彼のようなケースは非常に珍しいのだと、誰かが噂しているのを聞いた。
「そんなことないよ」
「そうか、それならいい」
ウィードは、いろんなことを僕に話す。その内容は主に僕らの学校の教師たちが如何に手を抜いて授業をしているかについてだけれど、たまに、今日のような童話の話をしてくれる。
きっとニアさんの影響だろう。
「それで、ラプンツェルは王子と逢瀬を重ねた。まあその後魔女に見つかって、一度は引き離されるんだけどな。だがやはり童話だ。最終的にラプンツェルと王子は塔を去り、結ばれる。簡単すぎると思わないか」
「そうかな。その塔が何階建てなのかわからないけれど、脱出できるほどの髪の長さって、どれくらいだろう」
ウィードの問いの意味がよくわからなくて、僕はあまり考えずに答えた。
「髪を伸ばすだけなら簡単だ。たったそれだけで、あの塔から逃げられるんならどんなに良いか」
ウィードは来た道を振り返り、僕らの背後にそびえる塔――学校を見やった。
狭い敷地に無理矢理に詰め込まれたビルディング群は、遠くから見ても息苦しさを感じさせた。いくつもの円筒形の校舎が、青く澄んだ空に突き刺さっている。
「今ちょうど逃げてきたところじゃないか」
「確かにな。籠の外の生活は久しぶりだからな。せいぜい自由を謳歌させてもらう」
僕とウィードは、話しながらも足を止めない。早くここを去りたいのだ。
「それに、ウィードの髪は今も十分長いよ。もう腰に届きそうだし」
「そうだな、そろそろ切るか」
そう言って、ウィードは、自分の長い金髪の一房をつまんで、眺める。
「そのセリフは一ヶ月前にも聞いたよ。別に切らなくてもいいじゃないか。切ったら多分、ニアさんがっかりするよ」
「ニアは関係ない。ああ、あそこにいるな」
ウィードが指した先には、黒い車が一台止まっていた。
学校――僕らのいる、ジーン第三学校。
全寮制、最新の設備。巨大な図書館も完備していて、勉学を志す人なら憧れそうな学校。
あだ名は「隔離病棟」。
僕らは今、荷物を持って正門まで歩いてきたところだ。
ウィードの家の車に好意で乗せてもらって、僕は半年振りに、弟の待つあの家に帰る。
夏休みだ。
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半年振りの我が家。
築数十年の古い家で、ところどころ年月を感じさせる部分もあるが、中はとてもきれいに片付いていた。
僕は、口元で「ただいま」と小さくつぶやいて、靴を脱いだ。
「ユーリ君、お帰りなさい」
居間から出てきた女性は、ミユキさんという。美しい雪、という字を書くそうだ。
「お茶をいれてありますから。荷物を置いたら、居間に来てくださいね。アシュレイが待っていますから」
「ありがとうございます」
それだけ言って、ミユキさんはすぐに居間に引っ込んだ。スリッパがパタパタと音を立てているのが、居間のほうから聞こえた。
そんなに、僕の顔を見たくないのか。
僕はまず、自室へ向かった。「自室」と呼んでいいか躊躇ってしまうけれど。
片付けられた家。歩くたびに音を立てて軋む床も、立て付けの悪いドアも、アシュレイがした壁の落書きも、僕が暮らしていたときのままなのに、どこかよそよそしい。
僕の部屋はカーテンが閉められていた。暗い。僕は寮から持ってきた荷物をベッドの上に投げて、居間へ向かった。
「兄ちゃん、兄ちゃん。ケーキがあるよ、早くこっち来て」
アシュレイとミユキさんがテーブルについていた。テーブルの上には、紅茶と、手がつけられていないケーキ。僕の帰宅を祝ってくれるようだ。
「アシュレイ、まずユーリ君に言わなきゃならないことがあるでしょ」
「あ、そうか。兄ちゃん、…ゴホン」
アシュレイはわざわざ咳払いをして、胸を張って一言、
「おかえりなさい」
「ただいま、アシュレイ」
「学校はどうでしたか」
テーブルにつくなり、ミユキさんが僕に声をかけてきた。
「大変でした」
僕は、できるだけそっけなく返す。ミユキさんの顔は見ない。
「アシュレイ、ユーリ君も帰ってきたし、ケーキを切りましょう。包丁を取ってくるから、少し待ってて」
「うん」
ミユキさんは、僕の反応は気にしないそぶりで、台所へ向かった。やっぱり、僕の顔を見ようとはしない。
「兄ちゃん」
彼女が去ったのを見送ってから、アシュレイが僕を呼んだ。
「何?」
「えっと」
声をかけたまではいいが、視線が泳いでいる。話題を考えずに話しかけたのだろう。
「えっとね」
「うん」
僕はアシュレイの顔を見ながら、次の言葉を待つ。
僕とは違ってしまった、黒い髪に青い瞳。父譲りの色だ。
「包丁、持ってきたわ。すぐに切るから、待っててね」
気がつくと、ミユキさんが僕らに割って入っていた。ミユキさんは、ホールサイズのイチゴ
ショートを6つに切り分け、3つは箱に戻し、3つをそれぞれ皿に乗せた。
「はい、アシュレイ」
「ありがとう」
「どうぞ、ユーリ君」
「ありがとうございます」
僕はとりあえず、与えられたケーキに手をつけることにした。
家の中はとても静かだ。外からの物音もない。会話することもなく、ただ皿とフォークが触れ合う金属音だけが、時たま居間に響く。
淡々と時間がすぎる。
「あのさ、兄ちゃんイチゴショート好きだったっけ」
沈黙に耐えられなくなったのか、アシュレイが口を開く。
「うん、好きだよ」
嘘だ。
僕は甘いものは好きだが、例外として生クリームだけは苦手だった。ケーキを食べるなら、ガトーショコラやモンブランがよかった。
「ユーリ君、これからの夏休みはどうするんですか」
続いてミユキさんが僕に尋ねる。僕の方を見ているようで見ていない。
「バイトを探そうと思っています」
「バイトだなんて。せっかく帰ってきたんだから、遊べばいいじゃありませんか。全寮制の学校だなんて、あまり娯楽もないでしょうに」
「借金がありますから。あなたのお給料とか」
「あら、そんなこと気にしなくていいんですよ」
ミユキさんの声のトーンが一段上がる。帰ってきて初めて、ミユキさんが僕の顔を見た。
「いいえ、けじめですから」
「そんな、いいのに。お給料はルーヴェリア様からいただいているわけですし」
「ええ、だからあなたのお給料の分の借金を、ルヴァおばさんに返さないと」
ミユキさんが僕の目を見て、言葉に詰まる。
「おばさんに恩を受けているばかりでは、申し訳ないので」
僕は、できうる限りやさしく微笑んだつもりだ。
「そうね。それは大切なことですね。がんばってください、ユーリ君」
ああ、やっぱりだ。
「ミユキさん、食べ終わったよ。ごちそうさま」
アシュレイがフォークを皿の上に置いた。
「お皿は置いておいていいわ。あとで、」
「アシュレイ、食器は台所に下げといてくれ。あとで僕が洗っておくから」
「うん、わかった」
アシュレイは僕の言う通り、食べ終わった皿を台所へ持っていった。
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